さよなら(短)
猫かぶった那緒は、俺と別れたくなかったからなの?
俺で良かったの?那緒。
「嶺が…付き合ってくれてたあたしは…ヒック…こんなあたしじゃ…ないから…ヒック…こんなあたしじゃ…嫌われちゃう…ヒック」
馬鹿は俺じゃなくて
那緒だよ。
俺は、そんな那緒を好きになったんだから。
今度は俺が那緒の背中に腕をまわして
強く抱きしめた。
「馬鹿、那緒」
「な゙っ!」
「俺は、こんな那緒を好きになったんだよ」
「…え?」
俺は那緒の何をみてたんだろう。
那緒はこんなに弱くて、
高飛車なんかじゃなくて
素直じゃないだけ。
傷つけるのが嫌だから自分を出せないだけなのに。