roulette・4
「今年の雪はとても幻想的に見えるわ。コバルトブルーの雪。まるで天使が遠くから遊ばない?って誘ってるみたいよ。」
ママが窓の外を見つめながら独り言のように呟く。
「パパ~お外に出ていい?」
彼女がまた可愛くパパに微笑む。
「寒いから気をつけなよ。雪だるまを作って見せておくれ。」
彼女はこくりと頷くと、跳び跳ねるように外へと出ていった。
その後ろから私も彼女を追いかける
「お姉ちゃんも一緒に雪だるま作ってくれるの?」
私は彼女の問いかけに耳を傾けることもなく黙って雪を重ねていく。
雪の向こう側にはパパとママが笑みを浮かべ私たち二人を見守っていた。