キミが好き
でも、山田はあたしの心配とは裏腹にあたしの腕を掴んで、ニッと笑った。
え……?
「やっと、浜野こっち見た」
え……っ?
そう言った山田にあたしは、自分の状況を知った。
地べたに座る山田の股の間にいて、しかも顔…近いよっ!
自分から覗き込んでおきながら、恥ずかしくなった。
「ご、ごめんっ」
そう言って、離れようとするのにあたしの腕を掴んだ手がそうはさせてくれない。
「ちょ…っと!山田っ」
は、恥ずかしいってば。
真っ赤な顔を必死に隠そうと下を向くあたしに山田は、
「いいから、俺の目…見て?」
って、聞いたことのないような優しい声。
ドクンと心臓は高鳴り。
ビクンと身体は反応する。
ずるい、よ……
こんな状況で…っ…