7時12分。
一学期の終業式前日


今日も変わらず、私とインテリ君は同じ7時12分発の電車に乗った。
テストの結果の話をし、明日で一学期が終わる話へ。

「明日で一学期終わるねー。夏休みだよ、夏休み!」
「一学期なんて、あっという間だよな。てか、高校生活が半分終わるのか。」
「そうだよねぇ。早いな〜。カズ君は、夏休み何するの?」
「…夏休み…かぁ」

一瞬、間があったのは気のせいかな。インテリ君の表情が少し暗くなった。

「まだ、予定きめてない。琴美は?」
「えっ?私はー…たくさん遊びたいな!」

インテリ君と。

って言いたいよ、本当はね。
私の話をきいたらインテリ君はニコッと笑って、

「たくさん遊びたいな。」

といった。
私は、それを聞いてすごく嬉しかった。きっと顔を赤くしながら笑ったと思う。

今日も改札の前まで話し続けて、

「琴美、学校頑張って!」
「カズ君も頑張ってね!」

と、いつもと同じように別れた。

でも、次の日
インテリ君は電車に乗ってはこなかった。
< 13 / 21 >

この作品をシェア

pagetop