イケメン倶楽部
なんで人の部屋に勝手に入って来て、寝ちゃうのかは分かんないけど…
そこはあえて、深く突っ込まないことにしよう。
また話がややこしくなったら困るし…
「…で、その凄いことって何?」
「あ、うん。実は…」
愁は辺りをキョロキョロ見回して、誰もいないことを確認すると、あたしの隣へと座った。
そして、耳に口を近付けてこう言った。
「今日……転校生が来るんだって!」
「………へ?」
思わず素っ頓狂な声をだしてしまった。
だって…
「それだけ…?」
「うん♪」
うん♪って言われても…
その話はもうずーっと前に聞いてたし…
今さら……って感じ…?
ただ…目の前で瞳を輝かせている愁に向かって、「もう知ってるよ。琉依先輩から聞いた。」……とは、言えない…