イケメン倶楽部



「葵〜何飲みたい?」
「えっと…じゃあ、ココア…とかある?」
「あるよ!ちょっと待っててねー」



やっぱりあたしの勘違いだったのかもしれない。



愁が変わった様子はないし…



他の皆も普通に接している。



「葵、久しぶり。」
「久しぶり。…ってか」



なんであたしの席にばっかり集まってるわけ?



この店(?)が決して、繁盛してないわけじゃない。



他にもお客さんはいっぱい入ってる。



それなのに、他のお客さんの相手はほどほどに皆あたしの席に寄ってくる。



「一応ホストなんだから、接客しようよ…」
「だって他の女の人に向かってニコニコなんて、やっぱり僕には無理だもん。」


無理でもなんでもやってもらわないと…



他の女の仔からすっごい睨まれてるのを感じるんですけど…



「葵がやれば?」
「あたしはもう女の仔です!」



同性に接客するなんて、もう絶対やりたくない。



しかもホストなんて…



冗談じゃない。










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