黒猫はいつも僕を横切る
はっ という短くさげすんだ笑いの後に続く真顔のビンタ

動きが鮮やか過ぎる すがすがしい程に


彼女の名前は七節 沙々美

何時も黒い猫かのような振る舞いをする猫耳少女

プライドが高く 負けず嫌い


「――よし。」
なにを決心したのか

とりあえず嫌な予感しかない

「お前、私を笑わせろ」

「は…い?」

「いつ聞いても馬鹿丸出しの声だな、私を笑わせろと言ったのだよ?腹がよじれて、それこそ腹筋が増える程に笑わせてみろ。」

「…腹筋が増えることはまずないだろ。」


「…………物の例えだ。」

間違えたなら素直にいえばいいものを…

「さぁ、笑わせろ。」

「本気?」

返事のかわりにふん っ鼻を鳴らされた


しばらく俺は思考タイムに入る
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