甘味処
「聞いてんのか。」



ハッ!



「き、聞いてる聞いてる!」



「で?」



で?って言われても。
確かに星桜も気になると思う。
いちを昔から仲良かったからね…


気になるのは星桜もおなじだし、家族だもん。




「いいよ。来ても。」




それに、やっぱり星桜がいてくれると心強い。


よくわかんないけど、なんか。




ホッとした様子で星桜はあたしの手を引いた。



「今度こそ帰るぞ。」



「ぁ…うん。」



「どんな答えでも、大丈夫だ。」



大丈夫。




大丈夫......か―――――。




「うん。わかってる。大丈夫だよ。」




あたしはつないでる手に力を入れ、そう星桜にこたえた。




お母さんに聞くんだ。




今日。




本当の事を。
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