恋に落ちた、この瞬間。
それは“俺の顔が見たくない”ってアピールか?

言葉で言われるのも傷付くが、こうやってアピールされるのも結構傷付く。


「はぁー」


大きなため息が出る。

こっちはまおと仲良くしようと頑張っているのによっ。


「ん? どうしたの」


「いや、何でもねーよっ」


お前は大人しく食ってろ。



――― チンッ!


電子レンジが鳴る。


俺も、食お。


“まおは俺を怖がっている”

そう分かったんだからいいだろ。

まおとは、少しずつ頑張ろう。


俺もまおが置いたサラダの前に座り、ハンバーグを食べ始めた。


うん、うまい。
でもな…… なんだか寂しいんだよな。


いつも一人だけど……。 いつもとは違った寂しさだ。


斜め前に座るまおを見ると……。

何やってんだ?アイツは。


「まお?」


「――― ッッ!」


声を掛けたくらいで肩を大きく揺らして、そんなに驚くな。


で…… まおは何をやっているんだ?


ハンバーグはまだ残っていて、サラダをさっきからいじっている。


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