恋に落ちた、この瞬間。

不安な一夜。

「ゴホッ、ゴホッ」


空は黒く覆われた。

あいにくの天気で星や月は見えなく、変わりに……。


「風が強くなってきたな」


「そうだねー」


台風が近づいてきているせいか、風が強く窓を吹き付ける。

いつ雨が降ってもおかしくない状態になった。


「まお、髪乾かして早く寝ろよ」


「うん、もう寝る」


11時か……。 早く寝かせて休ませねーとな。

まおの咳も昼間に比べて増えてきた。


「ほら、ガキはさっさっと寝ろ」


「ベーッだ! あたし、ガキじゃないもん。 もう寝る、お休みっ」


床を鳴らして俺の部屋に入っていったまおを見送って……。


「さて、やるか」


俺の夜の仕事でもするか。


夕御飯の時の食器はまおが洗ってくれたから、あとは洗濯だけか。

洗濯だけなら風呂に入りながらでも大丈夫だな。


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