★窓辺の王子さま★



「あ!
そういえばどうやってうちに入ったの?
もしかして凛が入れてくれた?」



「あっ…いえ。
チャイムを鳴らしてもでていらっしゃらなかったので波瑠さんが鍵を使って……
かってにすみません。」

そう言って彼はペコりと頭を下げる



ん?鍵??


「あら、別にいいのよ。波瑠にはいつでも入れるようにって鍵をあげたんだもの。海くんも大歓迎よ。」


母はニコニコしながら海くん?に微笑みかけていた。


「そう言ってくれてありがとうございます」



礼儀正しい子だなぁ…。


感心する。


私には絶対むり…。




「で。波瑠は?」


「波瑠さんは急な仕事が入ったみたいで、少しの間待っていたんですが、仕事に間に合わないということなので行ってしまいました」



「まぁ。波瑠らしい」



波瑠さん…。



だれ…???





< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop