超溺愛ブラコン妹の彼氏
顔をあげた紗輝の瞳は潤んでいて…

「あぁ」

何て答えたけど話によっちゃキレるかも!?

紗輝の柔らかいサラサラの髪を撫で話すように軽く頷いた。

「あのね、私…郁斗先輩に抱きしめられたの。みー君のあんな場面目撃しちゃってカフェテリアで郁斗先輩に詰め寄って。気付いたら優しく抱き締められて悟られて。そのおかげで、みー君に告白する勇気をもらえたの。怒った?」

当たり前じゃん。

あんなドエロ会長に抱かれてたんだろ?

しかもっこんだけ紗輝に香りがうつってんだぜ?

どんだけ密着してたんだょ!?

でもな怒らないって約束しちまったから。

それに紗輝の潤んだ瞳で見つめられると全てがどぅでもよくなる俺がいるんだ。

紗輝にメロメロなんだょ。

もぅ紗輝なしではいられないんだょ。

「みー君?ごめんね?これから気をつけるから。怒らないで?嫌いにならないで?」

「…」

「ごめんなさい。好きな人に告白する前に他の人に触れちゃいけないょね。私…みー、美景君に相応しくないね。これは…なかった事にして…下さい」

俺からドンドン離れていく紗輝。
なんでだょ!?

離れて行くなょ!?

なかった事に何て出来るか!

「紗輝!!」

後ろから抱きしめた。

何故か'離して!'ともがく紗輝。
だけど誰が離すか。

「落ち着け!怒っちゃいねぇから!ごめんな?すぐ動けなくて。約束しただろ?怒らないって」

やっと大人しくなり

「本当?」

静かになったところで懺悔した。
「あぁ俺が悪かった。ただ…こんなに残り香りがあるって事は…かなり抱き合ってたんだろ?俺の単なる嫉妬だし、その時はまだ正式に紗輝は俺のもんじゃないしな?器の小さい男でごめんな?」

俺に向き直り首を左右に振る。

「私こそごめんなさい。軽率すぎるょね。一つの事考えすぎると他が訳わからなくなるの。私を好きでいてくれる?やっぱり嫌?」

「俺が嫌になると思うか!?やっと手に入れたんだ。これからは、そんな事させねぇから。俺の胸だけに飛び込め。紗輝、愛してる」

あぁ一度しか言わねぇはずなのに…また言っちまったな…

紗輝の唇に俺のを合わせた。

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