続・天使が舞い降りた。
2人同時に線香花火に火をつけて土手に座る。
線香花火はあっけなく落ちてしまった。
「あっけなーい」
「ホントだな。余計悲しくなったかな」
「ううん、楽しかったです」
凛の笑顔に俺はドキッとする。
「前にも言ったかもしれないけど、子どもの頃こういうのなかったからすごく楽しい」
「そっか、良かった」
俺は火の消えた線香花火を見つめたまま言葉を探す。
この想いを伝えたくて。
今伝えなきゃどうするんだ、ってくらいのシチュエーションだから。
「凛ちゃんさ、無神経なこと聞いてもいい?」
「はい?」
「凛ちゃんは、もう俊介のこと振り切れたの?」