続・天使が舞い降りた。
凛は少しだけ戸惑ったような表情を見せたが、はっきりと頷いた。
「ごめんな、こんな話。だけどこの間2人が話してるの見て、まだ何かあるのかな? なんて一瞬思った」
「ないですよぉ」
凛はそう言って微笑む。
「それは100%忘れたって言えば嘘にはなります。会えば今もドキッとするし戸惑う。…大好きだった人だし」
凛の大好き、っていう言葉に俺の心は少しだけズキッとする。
「だけどもう大丈夫です。多分、俊介さんも」
「そう、ごめんな。俺さ、2人見てまたモヤモヤした。何か情けないよな」
「…え?」
「今も変わんないから。凛ちゃんへの気持ち」
俺は恥ずかしさから凛の顔を見れず、
手に持った線香花火を見つめたままそう言った。