続・天使が舞い降りた。
「まあ10コも離れてる違和感あるかもしれないけど、ホントそろそろいいから」
「分かりました。なるべく…、あっ」
凛はそう言って口を押さえた。
「言ってるそばから使っちゃった」
その凛の仕草がたまらなく可愛くて、俺は思わず吹き出した。
「いいよ、無理しなくて。かえって変になるかな?」
「クセになっちゃってるから…」
「じゃあ少しずつでいいよ」
凛は安心したようにゆっくりと頷いた。
夕日が完全に沈んで暗くなり始めた海岸。
相変わらず他の人はいない。
俺は凛の腕を優しく掴んだ。