双子悪魔のホームステイ


先にクレイが動く。

一気に距離を詰め、ディザスの顔面に大蛇矛を振り上げる。



「うっわ!?いきなり、それはズルいぞー!」


動揺しているような口調だが、楽しげな笑みを浮かべて大蛇矛で防御するディザス。

ガキッと金属が擦れ合うような音が発せられる。



「ちっ……。」


クレイは舌打ちをすると、空中で宙返りしつつ、距離をとった。



「よっし、今度は俺の番だからな!」


威勢よい声を上げると、ディザスは右腕にはめた腕輪を左手で軽く押さえる。



「行くよ、クレイ?スピアーレイン!!」


腕輪から灰色の光が何本か放たれる。

そして、その光は一瞬にして槍の形に変わり、クレイの体に雨のように降り注いだ。
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