双子悪魔のホームステイ
混乱のキス!?恋の動きと天界人の避難!!









「はあはあ……っ……はあはあ……くそっ……。」


深夜の部屋の窓際で、青年は数十分前から荒い呼吸を繰り返していた。


青年……といっても、彼は人間ではない。

銀色の髪を掻き分けるようにして生えている固い二本の角、鋭く伸びた二本の牙、こうもりのような二対の翼を持つ“悪魔”なのである。



「くそっ……はあ……収まり……っ……やがれよ……。」


喉の奥からやっと絞り出したようなかすれた低い小さな声を出して、青年は額に溜まった汗を左腕で拭う。

だが、発作ともいうべき苦しみは彼を手放してはくれなかった。


次の瞬間。



「うっ……ごほごほっ!」
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