CHERRY BLOSSOM
空を見上げれば、真っ白い雪がはらはらと落ちてくる。
「……まじで三月に雪とか」
「おー、どーりで寒いはず」
まるで子供みたいに冬真は空に手を伸ばす。
「いーじゃん。お前雪すきなんだろ?」
それは、あんたが卒業式は桜、桜って卒業式の話題出すから…。ちょっと反抗して言ってみただけ。
とか言えないよね。今更。
「べ、別に、桜もすきだけど…」
だから精一杯、素直にって思ってみてもこれが限界。
そしたら冬真は嬉しそうに「ふーん」って笑った。その顔がまた可愛くて。
「さ、桜の中で告白はされてなかったけど、卒業式で告白されてよかったよね!冬真は!」
顔が熱くなるのをごまかしたくて、また可愛くないことを言うあたし。
「それ今掘り返す!?」
驚いて、手を離して頭を抱える冬真にそっぽを向きつつも、可愛くない自分を後悔する。
「それは、ちゃんと断ったし。お、俺が好きなのは春花だから!」
……やばい。必死で弁解する冬真に顔がにやけすぎる。絶対、顔を向けられない。