CHERRY BLOSSOM
笑ってしまわないように、口を横に結ぶので精一杯だった。
「おっ、お前こそ!卒業して離れるからって、お別れって…!」
冬真のいきなりの反論に、正直ドキッとした。
「だいたい、お前は卒業したら俺と一切会わないつもりだったのかよ!?」
「だって…!」
横に結んだ口を開いても、上手な言葉は言えなくて。
「だって、今までみたいに毎日会えなくなるんだよ!?学校違ったら共通の話題とかも減ってさ、新しい友達だってできるだろうし…!」
あたしの知らない冬真が増えていくのがこわい。
今まで一緒にいすぎた分、いきなり離れるのが、こわい。
なにより、冬真が隣にいるのが当たり前じゃなくなることが、こわかったんだ。
「…なに、お前はたったそれだけで俺のこと嫌いになるの?」
「それだけって…」
雪が、ひどくなってきた。さっきよりも粒が大きくなってる。
「俺は、それぐらいじゃ春花のこと嫌いになんてなれない!」
「冬真…」
「春花の俺に対する気持ちって、そんなもの?」
「そんなことっ…」
そんなこと、あるわけないじゃん。