いちばんの星 -side episode-
――ドキン…
その笑顔を見た瞬間、ラナの胸は大きく高鳴った。
もっと…側にいたい……
ラナはゆっくりと立ち上がると、少しためらいがちにスティークの隣に腰掛けた。
尚も俯くラナに、スティークはふっと笑みをこぼすとその小さな肩を抱き寄せた。
「そんに怯えなくても、別に襲ったりしないよ」
指先にラナの柔らかい髪を絡め、くるくると回す。
「おっ、襲うって」
スティークの一挙一動に表情を変えるラナが面白くて、スティークはもっとラナを困らせたくなった。
「何?もしかしてちょっと期待してた?」
そう言ってラナの顔を覗きこむと、今にも泣きだしそうな顔でスティークを見つめ返した。