もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
それが、悲しいなんて思ったことはない。
光が、無くなっていくのを恐ろしいと思ったことはない。
そんな感情とうの昔に捨てたのだから。
「雪那、ちょっといい………どうした?」
ガチャンと音を立ててドアを開けて入ってきた慧斗は、あたしの顔を見るなり目を見開く。
「どうしたって?」
何かおかしい?と首を傾けていると、慧斗は、あたしの隣に座り、前のテーブルに持っていた荷物を置いて向かい合わせになる。
「何があった?」
険しい目の慧斗。
「なにも?」
「嘘付け……じゃあなんで泣いてるんだよ」
「へ?………っ」
言われて初めて気付いた。自分が泣いているということ。
あーなんか見えずらいって思ったけど涙のせいか。