shine-光り輝くあなたへ-
ハピネスでそれぞれ注文したあと私たちは席についた。
「多田くんってすごい人気だよね、本当すごい」
「ありがとう、松本さんはshineに興味ない?」
笑いながら直人が答える。
「私、アイドルとか芸能人にあまり興味ないんだよね」
はっきり言い過ぎたかなって思ったけど言ってしまったものは仕方ない。
「一回さ、俺たちのコンサートに来てみない?」
そう言って直人は私に一枚のチケットを差し出した。
「一枚で悪いんだけどさ」
大人気のshineのコンサートチケットは簡単には手に入らないと真奈美から聞いたことがある。
「え、いいよいいよ。私なんかよりshineのファンの子に渡したほうが…」
「いいから、松本さん来て」
私が言い終わらないうちに直人が口を開いた。