ツンデレ★王子 -2nd-
あたしは木の陰からそっと覗いた。

すると思いがけない光景が目に入ってきた。

リンカさんが神谷くんを踏みつぶしているのだ。


「あんた私にたて突く気!?奴隷の分際で!」


リンカさんが強く神谷くんを蹴った。

あたしは思わず声を出した。


「リンカさん止めて!」


そう言って急いで神谷くんに近寄る。


「神谷くん…大丈夫?」

「愛里ちゃん…」


神谷くんの顔は赤く貼れ、泥だらけになっていた。

神谷くんが弱々しく見える。


「あーぁ、バレちゃった」


リンカさんが小さく呟いた。
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