ツンデレ★王子 -2nd-
茂みの場所まで走る。

浴衣が乱れようと関係ない。

早く確かめたかった。

見間違いだという答えが欲しかった。


「はぁはぁ…」


静かに息を調える。

すると近くから声が聞こえてきた。


「この役立たずが!」


綺麗な声と一緒に誰かが倒れる音がした。


「時間稼ぎしろって命令したはずよ」

「ご…ごめんなさい…」

「おまけに邪魔までして、このクソが!」

「止めて!止めてよ姉さん!」


姉さん…?

この声も…

もしかしてこの二人…
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