金髪の君*完結



「--かず…、くん--ヒック--」


「かずくん?
かずくんがどうかしたの?」



途切れ途切れの言葉を、一言も聞き逃さないように携帯を強く耳に当て直した。



「--今…、しゅ--じゅ、つ…」


--しゅじゅつ…?



「手術!!?」


ベッドに座って会話をしていた私は、驚いた勢いで立ち上がった。


「--ちゅ、央総合…病院--グスッ…
葵、ちゃ…ん--」



「中央総合病院ね!!!
すぐ行くから!!!」


「切るからね」と言い、携帯を切り財布を持ち家を飛び出した--…


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