金髪の君*完結
卒業
健吾と別れた私は、2ヶ月ぶりに家へと帰った。
この2ヶ月、いろいろありすぎて疲れていた私は、部屋に着くなりベッドへと倒れ込んだ。
寝慣れたベッドの心地よさに、意識が飛んだ。
起きたのは次の日の12時過ぎ。
寝過ぎた私は、今まで電源を切っていた携帯に電源を入れた。
昨夜、充電してから寝たため電池は満タン。
明るくなった画面に、"WEL COME"と文字が表示された携帯に懐かしさを感じた。
見慣れた画面には不在着信と受信メールが表示されている。
「うわぁお…」
不在履歴を見た私は、あまりの件数に驚いた。
不在履歴の名前は未来が殆ど占めていて、美穂やアッキー、心に一樹などもあった。
心配かけさせたことに、罪悪感にいっぱいになる。
一通り確認した私は、メールボックスを開いた。
「……」
あまりのメールの量に言葉を失った私は
「--ひっ…」
突然鳴り響いた着うたに驚き、携帯を床に落としてしまった。
慌てて拾った携帯の画面には"市原未来"の文字。
「も…-「葵ちゃん!!」」
通話ボタンを押し、「もしもし」と言う私を遮った未来の声。
「み…-「葵ちゃんだよね!」」
「う…-「うわぁぁぁぁーん!」」
私の声を遮り、泣き出した未来に私はただ「ごめんなさい」と謝ることしかできなかった。