―百合色―
百合は手をギュッと握りしめてくれて、去って行った。


部屋に残るのは、ドアが閉まった時の余韻と、
百合の体温だけだった。


俺は熱さまシートをまた貼り、水を飲んでから、
また眠りについた。


──………


次、目を覚ましたのは、
この世界が朝になっていた頃。


俺は起き上がり、体調を調べる。


体温計を見ると、


『36度7!おし!』


平熱より少し高めだったが、治っていた。


俺は勢いよく立ち上がり、学校へ行く準備を始めた。

立ち上がった瞬間、
上手く立てれなかった。


きっとずっと寝ていたからだろう。



『はっだせ…』


そんな自分を鼻で笑い、
下へと下りて行った。


リビングには、朝食を準備するお袋がいた。


『お袋…?』


『あら、光輝。元気そうね?もう大丈夫なの?』


『あっ…うん…』


『ごめんなさいね、看病してあげれなくて…ほら、朝食出来ているから、顔洗って来なさい』


俺は言われるがまま、
顔を洗いに、洗面所へと行った。
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