社長のご指名
俺の心臓はバクバクしてる。





好きな人と好きな人の子供と今一緒にいる。





そんな俺とは違い、鳴海さんの表情は曇ってるように見える。





気のせいかと思ったが気のせいじゃなかった。





動物園に着くと、見渡す限り人が溢れそのほどが家族で来てる人だった。





ある家族をジィーと見つめる紗衣ちゃん。





それに気づいた鳴海さんの顔はさらに曇り、紗衣ちゃんに視線を向けると今にも泣き出しそうな表情になる。





声をかけたいが、なんて言えばいいのかわからない。




理由はなんとなくわかってるが、俺なんかが安々と言えない。





紗衣ちゃんが呼ぶと表情を戻し、笑顔になるが無理してるのがわかる。





鳴海さんの泣き顔なんて見たくない。





俺が惚れた笑顔でいて欲しい。





いつか、その笑顔を俺だけに見せて欲しいんだ。




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