相想相愛
出会い
そんな私も周りの友達も
不自由な生活に慣れ
私が誰かを責めることはなくなっていった。

そこまでにかかった時間は12年間。
中学1年でやっと
目が見えない自分を
自分自身が認められた。

中学も授業は盲学校で受けるものの
交流学級などで地元の友達を遊んだり
学校から帰れば友達と話したりした。

そして中3のとき
私は・・・恋をした。
でも、相手の顔はわからない。
声が好き。心が和む気がする。
あの人の声を聞くと。

『その恋は叶わない。』
友達は声をそろえて言った。
だって、相手は『芸能人』だもん。
無理だってわかってるけど
想い伝えずに諦めるなんて
できなかった・・・

「ゆっち、無理だって。」
「直輝なんて、超売れっ子のアイドルだよ?」

みんなそう言った。
無理でもいいから、伝えさせて。

「この感情が伝わればいい。」

それが私の思いだった。
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