群青ノ春
「まだカルアコーク好き?」




カウンター越しに陽登が聞いてきた。




同時にカルーアリキュールとコーラを混ぜて奈緒の前に差し出した。





「ビビった!変わってねぇなー。久し振りじゃん」


口の端をあげて笑い、陽登は言った。






奈緒と陽登はちょうど十年前の夏、同じ専門学校で出会っていた。




しかもただの知り合いではなくて…


『恋人同士』だった。
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