氷柱
さっきも言ったように、あたしは女の友情なんて必要ないと思ってる。


安っぽくて
裏が汚くて
泣けば済む


そんな根性の無い、くだらないものは必要ない。


「女なんて生き物、係わりたくないね。」


煙草の煙をふっと吐き出す。


昔は居た。
女の友達も。


あの頃のあたしは弱くて、泣いてばかりいた。


今から考えれば、あれは友達なんかじゃ無かったのだろう。


『弱サ故ニ、使ワレテイタ』だけだったのだろう。


強くなろうと決めて、戦わなければと誓って…


あたしは一切の『女』を遮断する事で、自分を強く保った。
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