氷柱
琢磨とあたしは、俗に言う『幼なじみ』だ。


生まれた病院も、保育園も、小学校も、中学校も同じ。


琢磨が、いつもあたしを守ってくれた。


泣いてしゃがみこむあたしの前に立ちはだかって、いじめる奴らを一人残らず…蹴散らしてくれた。


『珠輝!!泣くなよ!!』


あれは小学校三年生の時だったかな…


階段から突き落とされて、散々泣かされた。


突き落とした相手は分かってるのに、相手が逃げてしまって。


『先生、俺がした。珠輝と階段で遊んでて、ちょっと力いれて押しちゃった』


琢磨が全ての罪をかぶって、あたしがこれ以上虐められないように…体を張ってくれた事があった。


『珠輝い、お前もっと強くなれねえの?お前、弱っちいんだよ。』


いつも、琢磨に言われてた。
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