見えないお姫さま



「でわ。今日はこれまでにしましょう」

「やっと終わったぁ」

「何ですか?」

「いいえ。あっ、スチュアート。
私頭が痛いから今日はもう部屋で休むわ」


「しかし、まだ正午ですよ?それに授業もまだまだ沢山あります」



ほら、融通がきかない。

だから嫌いよ。


「頭が痛いの。今日はもう無理!」


「しょうがない。分かりました。でわ今日はしっかり休んで下さい。
但し、明日は今日の分も頑張っていただきますよ」

「分かってるわよ。この頑固頭!」


「ア、アイリ様!!」


そう叫ぶスチュアートを無視して、私は部屋を飛び出した。





< 5 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop