見えないお姫さま
「でわ。今日はこれまでにしましょう」
「やっと終わったぁ」
「何ですか?」
「いいえ。あっ、スチュアート。
私頭が痛いから今日はもう部屋で休むわ」
「しかし、まだ正午ですよ?それに授業もまだまだ沢山あります」
ほら、融通がきかない。
だから嫌いよ。
「頭が痛いの。今日はもう無理!」
「しょうがない。分かりました。でわ今日はしっかり休んで下さい。
但し、明日は今日の分も頑張っていただきますよ」
「分かってるわよ。この頑固頭!」
「ア、アイリ様!!」
そう叫ぶスチュアートを無視して、私は部屋を飛び出した。