lotlotlot3-血脈の果て-
「どうしてもって・・・そんなのどうでもいいだろっ。」
リーグは言った。その言い方は、かなり強引な感じだ。
余裕たっぷりのるるんぱとまるで余裕のないリーグ。この二人のやりとりはしばらく続いた。そして、そのやりとりを見ている女がいた。
名をわわと言う。
わわは、るるんぱの手下と言うのがわかりやすいだろう。るるんぱの命に従い、行動する。いつもそうだった。しかし、今回だけは納得していなかった。リーグをここに連れてくる事。口にこそ出さなかったが、それには反対だった。理由は言いたくない。心の内に秘めたままだ。
<あんな奴に入るなんて・・・。>

るるんぱが入っているリーグの父親の体。それは魔法使い直系の体だ。だからこそ、るるんぱは拝借している。自分の体が元に戻れば、わざわざ他の体を使う理由がなくなる。それでも満足できない体であるのは、間違いなかった。それは体の年齢だ。
るるんぱの全ての力を使うには、この体は老いすぎていた。
リーグも直系だ。父親が直系なのだから当然だ。そのリーグの体が手には入れば、力を制限する必要などなくなる。全ての力を放出できる。
そのリーグの体を、父親の体から出ていくのを条件に、自分に貸すと言う。るるんぱに断る理由はなかった。

「で、いつ親父を解放してくれるんだ?」
「さっき着いたばかりだろ。もう少しゆっくりしなよ。」
少しでも時間を稼ぎたかった。より適した体を手に入れられるとはいえ、不安がまるでないわけではない。
それは純化にかかる時間だ。
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