lotlotlot3-血脈の果て-
無限を壊す森
木が成長する過程は見た事がある。少しずつ幹が伸び、葉が増えていく。今、目の前でその逆の事が起きている。縮む木々。それもすごい速度でだ。どんどん、どんどん小さくなっていく。イバーエは息を飲み、その様子を見守った。
「いくら森を抜けたいって言ったからって・・・森がなくなるなんて・・・。確かにこれで森を抜けられるけどさ。」
そんな事を言っているうちに、周りにあった木々は完全に姿を消した。背後や遠くには、まだ木々が残っているけど、それは唱えたのが第一言だからだろう。
「これ・・・第二言でやってたらどうなったんだ?」
自分でやった事なのに、その力に驚くしかなかった。
木々がなくなったせいで、太陽が眩しい。急な明るさは、イバーエの視界を奪う。掌で日差しを遮った。その時、気がついた。イバーエの視線の先に城が見えた。鮮やかな色で彩られた城。いくつか塔が建っているが、ひとつとして同じ色のものはない。ひとつは赤、ひとつは青、ひとつは黄色と、どれも城には不似合いな色だ。さながら、おもちゃの国の城と言ったところだろうか。そして、塔の先には十字架が飾られていた。
「ん?城?」
おもちゃの国に迷い込んだイバーエは、それを素直に城と認められなかった。それでも、どうしてだろう・・・まるで引き寄せられるかのように、一直線に何もなくなった野を歩き始めた。
「あれが・・・カルサって所?」
確信は持てない。でも、この怪しい森に、怪しい城。あれがカルサでなかったら、なんだと言うのだ。そう思うと進しかなかった。
「リーグ・・・。」
一歩、一歩、大地を踏みしめる。その時だ。何かにつまづき、僕は勢いよく転んだ。そして、景色が変わった。
「うわわわ・・・。」
何が起きたのかわからない。すごい速度で景色が流れていく。それも逆さまにだ。心が乱れすぎて、言術も唱えられない。僕はその流れに飲み込まれていくだけだ。
景色が止まった。
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