lotlotlot3-血脈の果て-
舞い降りたのは天使か悪魔か
城にはリーグとわわの二人しかいない。ただ、二人とも魔法使いだ。城が気にする必要などない。しかし今、言術使いが入ってきた。それも二人もだ。これに城が嫌悪感を抱かない方がおかしい。

ぬらぬらぬら。ぬらぬらぬら。
城を揺るがすような音が響く。
「な、なんの音だ?」
リーグは叫んだ。深い眠りから起こされるのは我慢できる。しかし、この音は我慢ならない。
「うるさい。やめろ。」
誰にでもなく叫んだ。すると音が止んだ。何事もなかったかのように静まり返った。
「ん?言葉が通じたのか?」
ぬらぬらぬら。
今度はさっきと違って柔らかい音だ。
「これは返事?」
ぬらぬらぬら。
また同じ感じだ。
「これって・・・城が話している?」
ぬらぬらぬら。
まるで、そうだと言っているようだ。
「そうか、城の意志が聞こえるのか。さすが、色の王とか呼ばれると扱いが違うらしいな。と言う事は、さっきのは警告か何かか?」
ぬらぬらぬら。
音と共に映像が映し出された。宙に浮かんだ映像は、立体映像になっていた。
「イバーエ・・・。それにアイワイさんも・・・。なんだ、こいつらが来たから警告したって言うのか?そんなの必要ないって。だって、こいつら友達だぜ。」
ぬらぬらぬら。
今度は怒っている。
「な、なんだよ。何を怒っているんだよ。」
瞬間、記憶が流れ込む。魔法使いと言術使いの因縁の記憶。頭が割れそうに痛い。おそらくイバーエの友達であるリーグと、魔法使いとして、色の王として言術使いを憎んでいるリーグ、その二人がせめぎ合っているのだろう。
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