ちぇんじ☆
 逃げるようにトイレから出た私。
 
――あ……確かに鏡が無くなったら急に隼人くんの声が聞こえなくなった。

とりあえず真里のいる場所に戻って、さっきの出来事を説明する。

「うーん……ここまで来たら何でもいいよ」

 あれ?何?その冷めた反応。
 驚かないの?驚いたよね?私だけ?

「とりあえず鏡があって人のいない場所ね……」

 そうそう、鏡のある場所に行かないとダメなのよ!

「じゃあ、電車に乗らないと。
アンタも私なんだからさ、ドコに行こうとしてるか分かるでしょ?
うーん、いくらくらいかかるもんなのかなぁ?
アンタの体の主、お金持ってる?」

 えーと、さっき財布の中身を見た時には万札が三枚くらい。

……同じ高校生なのにお金持ちだよねぇ。
 で、人がいなくて、鏡があって、電車で移動して。お金のかかるとこ……。

「初めて入るけど……ヘンなことしないでよ?」

 だ、だ、誰が自分にヘンなことするもんかぁーーーーーー!!!
 その言葉でどこに行くのかは確信しちゃったけどさ。
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