ちぇんじ☆
――でも、歩かないと……。

 歩かないともうじき日が暮れる。
 日が暮れて辺りが暗くなれば、私は完全に遭難確定だ。

――あ、そういえば……。

 歩きながらボストンバッグを漁る。
 その中からオヤツに、と持ってきたチョコレートを取り出す。
 包装紙を剥がし、一口放り込む。

――ん~~~~~~美味しい!

 不安感と空腹感の中で味わうチョコはそんじょそこらのフルコースでは勝てないであろうくらいに美味しい。
 まさに『体に染み渡る美味さ』というやつだ。
 そんなチョコレートの甘さを口の中で堪能していたら――木の向こう側に何かが見えた!
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