ちぇんじ☆
 結局、私がカズちゃんの着替えを手伝い、着替えを済ませた後、カズちゃんは元気に外へ飛び出して行った。
 さて、ここからが重要な話だ。
 カズちゃんを見送ったあと、囲炉裏の部屋に戻り深刻な表情で話を始める。

……まあ、お祖父ちゃんの鼻にはティッシュが詰まったままなのであまり深刻に見えないんだけど。

 若干の笑いをこらえながら深刻な話に移る。

「それで……どうしても『閨の儀式』しかないの?」

 できるなら……回避したい。
 そりゃあカズちゃんことは好きだけど、それとこれとは話は別だ。
 こんな『エッチをせざるを得ない』状況でやりたくは無い。

 もうちょっと、こう、愛情を育んでから……したいじゃない?

 でも、お祖父ちゃんの返答は残酷なものだった。

「確実に元に戻りたいなら……『閨の儀式』をするしかないじゃろうな」

 う……そう言われると、確実に元に戻らないと……困る。
 お祖父ちゃんの言葉に、声を出せない私。
 カズちゃんとするのが嫌というワケでは無い。

 むしろ、カズちゃんが成長したら『初めての人』には私がなりたい、そう思うくらいだ。
 でも……まだ成長してないじゃん!
 ちょっと早すぎない?

 でも……元には戻りたい。

 ああ――悩む。
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