ちぇんじ☆
浴室から出ると、部屋の明かりはほとんど消されていた。
四隅にある間接照明用のライトの薄暗い光だけが部屋の様子をぼんやりと照らす。
私は部屋の中をぐるっと見回す。
テレビは消され、ソファに座っていたはずの隼人くんも床に座っていた真里の姿も見えない。
「こっちよ――」
ふいに呼びかけられ、声のする方向を見る――。
真里がすでにベッドの中にいた。
「――私、家でシャワー浴びてきてたから」
ベッドの中で真里が呟く。
薄暗くされた部屋の中、自分の心臓の音が聞こえる。
緊張で喉が渇く。
その場に――立ち尽くしたまま動けない。
覚悟は決めていた。
私がこの世で一番大切だと思える二人――『自分』である真里と『好きな人』である隼人くん。
二人が幸せになるためには自分はこの世から消えてしまわないといけない。
それなのに……覚悟していたのに――いざとなるとこんなに怖いものなのか。
恐怖で膝が震えている――。
「――早く、こっち来なさいよ」
動けないままでいる私を真里が急かす。
でも……駄目なのだ。
頭では動かそうと思っても体が反応してくれない――。
(待ってくれ!)
いきなり……今までドコにいたのか分からなかった隼人くんが制止をかけてきた。
――何を待つの?
四隅にある間接照明用のライトの薄暗い光だけが部屋の様子をぼんやりと照らす。
私は部屋の中をぐるっと見回す。
テレビは消され、ソファに座っていたはずの隼人くんも床に座っていた真里の姿も見えない。
「こっちよ――」
ふいに呼びかけられ、声のする方向を見る――。
真里がすでにベッドの中にいた。
「――私、家でシャワー浴びてきてたから」
ベッドの中で真里が呟く。
薄暗くされた部屋の中、自分の心臓の音が聞こえる。
緊張で喉が渇く。
その場に――立ち尽くしたまま動けない。
覚悟は決めていた。
私がこの世で一番大切だと思える二人――『自分』である真里と『好きな人』である隼人くん。
二人が幸せになるためには自分はこの世から消えてしまわないといけない。
それなのに……覚悟していたのに――いざとなるとこんなに怖いものなのか。
恐怖で膝が震えている――。
「――早く、こっち来なさいよ」
動けないままでいる私を真里が急かす。
でも……駄目なのだ。
頭では動かそうと思っても体が反応してくれない――。
(待ってくれ!)
いきなり……今までドコにいたのか分からなかった隼人くんが制止をかけてきた。
――何を待つの?