愛の雫
乃依さんが笑った理由がわからなかったあたしは、一瞬だけキョトンとしていたけど…


程なくして、彼女に釣られるように笑い出してしまった。


どうしてこんな風に笑えたのか、自分でもよくわからない。


だけど、自然と込み上げて来る小さな笑いを、しばらくは止める事が出来なかった。


程なくして、あたしが焦げ臭さに気付いて顔をしかめた時…


「あっ!!ヤバッ……!」


声を上げた乃依さんが慌てて手元を見下ろして、そのまま呆然としながら口を開いた。


< 327 / 830 >

この作品をシェア

pagetop