愛の雫
「焦げちゃった……」


唖然としたように呟いた乃依さんは、あたしを見ながら苦笑した。


そんな姿を見て、また笑いが込み上げて来そうになったけど…


「あっ!!あたし、ドリンク運ばなきゃ!」


彼女と同じように自分の手元を見たあたしは、慌てながら言った。


「あたし達、店長に怒られちゃうね……」


乃依さんの言葉に苦笑しながら、呆れたように顔を見合わせる。


お互いにフッと笑みを落とした後、あたしはドリンクを持って指定された部屋に向かった。


< 328 / 830 >

この作品をシェア

pagetop