愛の雫
乃依さんと話を始めてから、まだ30分も経っていなかったけど…


何だかすごく長い時間だったように思えて、ドリンクを運びながら力が抜けてしまいそうになった。


一気に押し寄せて来る疲労に、深いため息をつく。


同時に、乃依さんに変な仲間意識が芽生えた事に気付いて、思わず苦笑してしまった。


彼女が零した“仲間”って言う言葉が、何度もあたしの頭の中を過ぎる。


その言葉に対して少しだけ気恥ずかしい気持ちもあったけど、心の中はそれ以上に喜びの方が大きかった――…。


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