愛の雫
元々、繭は一匹狼な所があるし、四人で一緒にいるからと言って馴染(ナジ)もうとしたりはしない。


その点に関してはあたしにも似たような所があるかもしれないけど、彼女の態度はあたしとは全然違う。


繭はいちいち絵里香の顔色を窺ったり、無理して話を合わせたりはしない。


他愛のない話をする事はあっても、繭が自分の事を語る事は無かった。


頭が良くて美人な繭は存在感があって、絵里香もそれを認めている。


口には出さなくても、絵里香の態度がそれを物語っていた。


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