愛の雫
「あれ?凪、どこ行ってたの?」


「『アイスが食べたいからコンビニに行って来い』って言ったの、誰なんだよ……」


振り返ったあたしの隣に並んだ凪兄は、ため息混じりに言いながらコンビニの袋を持ち上げた。


ほらね……


こんなタイミングで凪兄に会うなんて、本当にツイていない。


「そういえば、そんな事言ったような気がするかも〜♪」


「わざわざ俺を叩き起こしただろ……」


悪びれも無く笑った奈緒ちゃんが、ため息をついた凪兄から袋を受け取った。


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