愛の雫
バイト先に着くと、カウンターに乃依さんと店長がいた。


「あっ、希咲ちゃん!おはよう!」


エレベーターが開いたのと同時に、彼女の明るい声が飛んで来た。


「おはようございます」


「おはよう。今、ちょうど早苗ちゃんが控室に行った所だから、希咲ちゃんも早く着替えておいで」


「あ、はい」


ニコッと笑って言った店長に、あたしはもちろん頷く事しか出来なかったけど…


正直、今は早苗と二人きりになるのは気が引けて、踏み出した足がやけに重く感じた。


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