愛の雫
息を小さく吐いた陽子さんは、ゆっくりと話を続けた。
「元々、広之さんとはそんなに親しかった訳じゃないの。だけどある時、会社の屋上にいた広之さんが、フェンスから身を乗り出すように空を見上げていてね……。自殺でも考えてるんじゃないかって思って、咄嗟に後ろから広之さんの体を抱き締めちゃったの」
その時の事を思い出すように、陽子さんが苦笑する。
「だけどね、振り返った広之さんがビックリしながら『ただ、空を見てただけなんだけど』って言ったから、恥ずかしくなって慌てて体を離したわ」
「元々、広之さんとはそんなに親しかった訳じゃないの。だけどある時、会社の屋上にいた広之さんが、フェンスから身を乗り出すように空を見上げていてね……。自殺でも考えてるんじゃないかって思って、咄嗟に後ろから広之さんの体を抱き締めちゃったの」
その時の事を思い出すように、陽子さんが苦笑する。
「だけどね、振り返った広之さんがビックリしながら『ただ、空を見てただけなんだけど』って言ったから、恥ずかしくなって慌てて体を離したわ」