愛の雫
「ちょっ、希咲!こんな時間にどこ行くの?」
凪兄は、逃げ出そうとしたあたしの手をすかさず掴んだ。
「友達のとこ……」
咄嗟についた嘘では、きっと彼を騙す事なんて出来ない。
だけど…
あたしは、嘘をついてでもあの家には帰りたくなかった。
「今から友達のとこに行くなんて、迷惑だろ?」
「別に大丈夫だもん!」
「ダメ。ほら、一緒に帰るぞ」
凪兄は諭すように言うと、掴んだままのあたしの手を引っ張って歩き出した。
凪兄は、逃げ出そうとしたあたしの手をすかさず掴んだ。
「友達のとこ……」
咄嗟についた嘘では、きっと彼を騙す事なんて出来ない。
だけど…
あたしは、嘘をついてでもあの家には帰りたくなかった。
「今から友達のとこに行くなんて、迷惑だろ?」
「別に大丈夫だもん!」
「ダメ。ほら、一緒に帰るぞ」
凪兄は諭すように言うと、掴んだままのあたしの手を引っ張って歩き出した。