そう、爽やか
「君たちはこれから桜岡高校の生徒です。気を引き締めて頑張っていって下さい―――――」
堅苦しい言葉ばかり話す担任おやじ。
少し退屈になった私は右手で肘をつき、他の生徒ごしに窓の外を眺めた。
「…………何だよ」
『…………えっ?』
「超視線感じるんだけど。」
…………外を見てたんだけどなぁ、そう思いながら私は
『ごめんなさい…』
と素直にあやまり、よく考えると『そうだよな…』と思って恥ずかしくなって前に向きなおし、下を向いた。
「お前、なんて言うの?」
『へっ?』
「だーかーらー、名前。なんて言うの?」
『あっ彩だよ、高橋彩。』
「高橋彩…よろしくな、俺は大宮爽♪」
――オオミヤソウ――――
「素敵な名前だね♪」
素敵に笑うあなたになぜか心臓がバクバク言って聞こえてしまいそうで、笑ってごまかした。