美人薄命
仕事後、お店に行く前にケーキ屋へ寄った。
手ぶらで行くのも気まずかったのでケーキにしたけど…
「ふふっ似合わないな。」
春人くんがケーキを食べているのを想像して似合わなさに笑ってしまう。
でも何となく甘いものは嫌いじゃないような気がした。
この前の事を謝りに行くはずなのに、少しウキウキしている自分に気付く。
お店へ着くと明かりも点いてなく扉には"CLOSE"の看板。
「もう営業終わっちゃったのか…。」
仕方なく家へ帰り、一人でケーキを食べた。
お店へ向かう前の気持ちとは打って変わり、一人で食べるケーキは思ってたよりも味気なかった。