美人薄命


仕事後、お店に行く前にケーキ屋へ寄った。

手ぶらで行くのも気まずかったのでケーキにしたけど…


「ふふっ似合わないな。」


春人くんがケーキを食べているのを想像して似合わなさに笑ってしまう。

でも何となく甘いものは嫌いじゃないような気がした。


この前の事を謝りに行くはずなのに、少しウキウキしている自分に気付く。







お店へ着くと明かりも点いてなく扉には"CLOSE"の看板。


「もう営業終わっちゃったのか…。」


仕方なく家へ帰り、一人でケーキを食べた。


お店へ向かう前の気持ちとは打って変わり、一人で食べるケーキは思ってたよりも味気なかった。




< 129 / 203 >

この作品をシェア

pagetop